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『自殺する運命を背負って生まれる人もいる。』わたしを救ってくれた恩師のことば

わたしが高校生になり、芸大を目指しはじめて最初に油絵を教えてくれた先生は牧師の息子でした。

 

わたしは当時ミッションスクールに通っていたので、たまたま自分の先生がキリスト教徒だと知ってとても驚いた。

 

いつも飄々とした雰囲気で、愛想笑いはしないけどとても愛情に溢れた人。

 

そして何より、心から思っていることしか言わないところが大好きだった。

 

わたしは彼のことを心の父として慕っていて、とても色々なことの相談に乗ってもらいました。

 

彼にもらった言葉の中で、いまもわたしの中に生き続けているものがある。

 

わたしが、

 

『愛してる人が目の前で苦しんでいて、もしかしたら遅かれ早かれ自殺してしまうかもしれない。

なのに、自分にはその人を助けられる力がない。

それがとても辛いのだけど、どうすればよいのですか?』

 

ときいたら、

 

『人間には、もともと自殺する運命を背負って生まれてくる人もいるんだよ。

だから、それは仕方のないことなんだ。』

 

先生は、わたしに対して、

『だから君が苦しんだり責任を感じる必要はないんだよ。』

と、伝えようとしてくれたんだと思います。

 

わたしは生まれてこのかた、この切迫した悩みにここまで痛快な答えを出してくれる人に会ったことがなかった。

 

そして、ずっとずっと苦しかった思いがすっと消えていくのが分かりました。

 

『そうか、人は人を救えないことがあるんだ。』

 

そう教えてもらい、わたしもまた自分の人生を生きる覚悟を決めることができたのです。

 

先生のその言葉は、わたしがしんどい局面にぶち当たるといつも心の中に響いてきて、

生きる勇気をくれます。

 

いままでたくさんのひとからたくさんの言葉をもらったけど、

この言葉ほど、わたしを救ってくれたものはありません。

 

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生きるって本当に難しいよね。

年間3万人が自殺している日本だもの。

 

(遺書がない不審死を含めれば、その数は10万人にものぼります。

わたしが住んでる千代田区なんて人口4万人だから、毎年、千代田区の人口✖︎2くらの人が自殺しているということ。

本当に深刻な問題だと思う。)

 

いまこの時も、たくさんの人が生きることに苦しんでる。

 

でも、その人が背負って生まれてきたものなら、苦しみさえまるごと包み込んで認めてあげることが愛情なのかもしれない。

 

(まあ、その苦しみを受け止めるというのは、当然相当な苦しみを伴うことになるんですけどね。)

 

というか、苦しみ=悪いこと、消すべき感情

 

っていう図式を押し付けるのは、本当によくない。

 

苦しむこと、死にたいと思うこと、結果的に自殺すること…

 

それら全ては単なる出来事なんだから、受け止める側には『可哀想』フィルターを勝手につけないでいただきたい。

 

どんな人生でも、どんな死に方でも、きっと彼らや彼女らは自分の人生を全うしたのだから。

 

ただただ、わたしは心からみんなの魂が安らかであることを祈っています。