映像と音について。

 

 ・前置き・

 

先週、映画の『沈黙』を恋人と観に行きました。

で、終わったあとに二人で映画の感想を話し合ったところ、お互い「なんかつまらなかった」「重いテーマの割に明日になったら忘れてしまう軽さがある」という辛辣なものばかり出てくる出てくる…。

 

なぜそんなにつまらないと感じたのか、1つの原因として音楽の使い方がイマイチだったのがある。これは確実にある。

 

ということで、沈黙の悪口を言い続けてもつまらないので、代わり音楽が素晴らしい映像たちを集めてみた。

 

はあ、どれもこれも最高すぎて、全て通して観たときに気持ちよすぎて死ぬかと思った!

 

やはり映像と音楽の関係はこうでなくては…。わたしにとってはため息が出るほど素晴らしいものばかり。よかったら観て&聴いてください。

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・『Eyes wide shut』より屋敷の儀式シーン

Eyes Wide Shut Magic Ritual - YouTube

 

・続いて、同映画のオープニング&エンディングテーマであるショスタコーヴィッチのワルツ 

Eyes Wide Shut - Waltz 2 from (Shostakovich)gbu - YouTube

 

・『Lolita』オープニングテーマ

キューブリックの映画は押し並べて大好きで何度も何度も観てきたのですが、一番好きな作品がアイズワイドシャットとロリータなんです。(結構マニアックだって言われるけど)

 

アイズワイドシャットはかなり混沌としたサスペンス調の暗い映画。でも、ショスタコーヴィッチのワルツが高貴で清々しい印象を与えてる。この曲がテーマ曲でなかったら、わたしは何十回と鑑賞することはなかったです。

(このワルツ、ほんっとうに過不足のない完璧な曲で鳥肌がたつ。)

 

 

そしてロリータのあらすじは、

 

ある変態のおっさんが現れたせいで人々は死に、美少女ロリータは貧困のなか母親となるも、逞しく生きていく…

 

っていう、まあひどい話ですよ。

でも、わたしはこのひどさが大好物。ロリータが最初から最後まで、誰よりも美しく賢く逞しいことに感動を覚えます。

 

とにかく、

 

どんなに分かり辛くとも、どんなに陰惨な内容であろうとも、キューブリックの手にかかれば最高の読後感になってしまう。

決して観客を白けさせない工夫が散りばめられてる。本当にすごい。

 

 

 

・『地獄の黙示録ワーグナーワルキューレの騎行

地獄の黙示録_ワーグナーで襲撃 - niconico 

f:id:arakawayuriko:20170219180940j:image

音楽が流れるのは3:20あたりから。

それにしても、6:12くらいの村の上を滑空するシーンが快感すぎでやばくないですか??

 

(ワルキューレは、北欧神話に登場する半神で、馬に乗った女神様です。

戦場に赴いて、誰が死ぬのかを定め、勝敗を決めます。そして死者の魂を回収して去っていくのですね。ヘリで襲撃するシーンにぴったりなわけだ〜。)

 

・『サンローラン』Patti Austinの Didn't say A word

SAINT LAURENT - Extrait #6 - Rencontre Jacques & Yves - YouTube

 

サンローランが愛人のジャックと初めて出会うシーン。映像では少し切れちゃってますが、本当はもっと長いシーンです。(映画館でみたとき、長すぎていつまで続くんだろうと心配になったくらい長かった。笑)

 

二人の出会いが、カメラの長回しの技法によって印象的に描かれていて素敵です。ザ・70年代なクラブの雰囲気や衣装もうっとりだわ…。

 

・『CHANEL』(2014 ss)

Chanel | Haute Couture Spring Summer 2014 Full Show | Exclusive - YouTube

 

全スタイルをスニーカーでコーディネートした思い出深いコレクション。日本でも、2015年くらいに高級スニーカーでおしゃれをしているマダムが港区あたりに沢山いました。

(これはシャネルのこのコレクションが火付け役だったのですね。懐かし〜!)

 

階段の演出が憎いです。普通なら高いヒールで慎重に歩くモデルたちが、スニーカー姿で軽快に階段を降りてくる…。

 

この曲を聴くと、ファッションショーでありながら楽しそうに歩いたり走ったりするモデルたちを思い出します。そしてわたしも少し小走りしたくなる。

 

身体と音楽がとてもスムーズにつながる演出で、ラガーフェルドのシャネルのコレクションではこれが一番好きです。

 

・『アレクサンダー・マックイーン』(2009-2010 aw)

Alexander Mcqueen The Horn of Plenty Dress autumn/winter 2009-2010 - YouTube

 

鬼のような格好良さ!

マックイーンのコレクションはどれも素晴らしいけれど、これは集大成的な要素が大きくて何度みても感動する。

服とメイクと舞台装置と音楽とモデルの動き、どれを取っても完璧だと思った。

 

「わたしも人生で一度くらいは、これくらい完璧なものを作ってみたい。作ってからでないと死ねない。」

 

はじめてこのショーを見たときの想いは、いまでもずっと生き続けています。

 

・『アムール』シューベルトのインプレッション

2 Amour Haneke HD - YouTube

 

 

アムールはとてもハネケらしい演出で、BGMがピアノの演奏しかありません。

 

このシーンは、病で動けなくなってしまった妻の元気だったときの姿を、夫がCDを聴きながら思い出しているシーンなんですね。とてつもなく切ないです。

 

色々な映画を観てきたなかでも、アムールは別格に好きな映画です。

死後に1つだけ持っていける映画を選ぶなら、いまのところはこれかなあ…。

 

(アムールで実際に音楽を担当したアレクサンドル・タローさんが弾くシューベルトもぜひとうぞ。↓)


Alexandre Tharaud, Schubert, Impromptus, op. 90, D. 899 - YouTube